S.A.F.S. ニットー製 1/20キット使用


『焦土の雑草と、今日を生き延びた男』


 この大地は妙に赤い。

 まるで血に染まったかの様だ。

 そんな訳ない。

 単に鉄の含有率が高く、それが酸化しているだけの話だ。

 だが何より奇妙なのは、幾度となく焼夷弾や重油に焼かれたこの大地が、
すぐに黒から赤へ戻ってしまうこと。

 そして焼き払われる毎にしつこく雑草が生えてくる。

 動力仕込みの甲冑越しに、それを踏みしだく感触。

 したたかではあるが、けなげとは思えない。

 まるでこの俺の様だから。

 大昔から続く轍の様に、赤い大地には幾つも、深く、足跡が刻まれている。

 どれが過去で、どれが今か、最早判らない。

 それはかつての俺自身のものかも知れないし、相棒のものだったかも知れない。

 この焼けた土に雑草ごと足型を上書きしながら、俺は今日も生き延びた。


みたいな(笑)

 コンセプトは「旧き良きS.A.F.S.」
 HJ誌に掲載されていた当時のオリジナルモデルを、咀嚼、消化吸収した上で、キットの良い部分を尊重しつつ自分なりに表現。
 と、言うことで塗装とマーキングにも(善きに付け悪しきに付け)こだわってみました。
 前述の通り、オリジナルモデルのカラーには暗めでオリーブ系なイメージがあります。初めて作ったS.A.F.S.はオリーブドラブで塗って、黒でウオッシングしたくらいです。すごく暗くなりました。これ、よく考えてみると、『宇宙の戦士』の表紙やカラー挿絵の印象がだぶって焼きついていたからの様です。
 でも、今更印象は変わりません。
 参考までに、クレオスの茶、オリーブドラブ、RLM02グレー、ダックエッググリーンと塗り重ねています。単色の時こそ、存分に色に深みを。
 デカール貼りはHJ別冊とマックロ本でオリジナルを参考にしながらも今様に。ハッチ前面にマークが入っていないのは初期傭兵軍陸戦機の特徴(ナス6は例外)。乗り手の顔が見えない機種の中でも無表情な印象が際立つ。
 白二本線のインベンジョンストライプは、(燃える)スーパーハンマー作戦前後の傭兵軍マーキングの特徴(だと勝手に決めてかかる)。A.F.S.MkUの白二本線は、実は今回のための習作だったのですねえ。

 蛇足ですが、パーソナルマークの"G"から彼はゴローちゃんと呼ばれています。ニット帽をかぶって「ホタルゥ」って言ってるのか、ダンスが下手な方なのかは不明。

 定番工作ながら前頁では触れてないのですが、右胸の丸モールド(大)はHアイズに変更。定かではないのに透明パーツに置き換えること自体、抵抗を感じる方も少なくないとは思いますが。
 飽く迄御丸三屋独自の解釈なのですが、この部分、システムが稼動している際には赤く光り(と、言うか幽かに煌めく?)、完全に"落ちている"状態だと無発光(オリジナルモデルで青く塗られている状態)になるのでは?いや、仕様によって変わるとは思うけど。
 ニットー製は少し(周囲が)ヒケてるし、ウェーブ製だとこの部分は型抜きの関係で歪んでいるので、どちらにしろ透明パーツを使わないまでも、手を入れるべき個所だと思います。


左肘、左膝のダメージ跡アップ
 ディテールはどちらも基本的に、キット付属のカラーガイド裏面イラストを参考にしています。この辺は画素数を抑えたアップ画像より、実物を見ていただきたいところ。

 何故左腕、左膝なのかと言うと、やはり武装のある左半身に攻撃が集中するから。


ベース付き全景
 いや、今更だけど。

 で、何故緊急言い訳企画なのかと言うと、直接会場に搬入できない以上、どうしても破損の恐れと言うものが出てくるのですね。もしかしたら展示できないまでになっているかも知れません(そこまでではなかったけど、やはり壊れてたそうです。その告知を受けた瞬間、視界がブラックアウトしてしまいました。えでぃさんゴメンなさい)。  そこで送る前に撮影しておいたデータを皆様に見ていただきたいと思い立った訳なんですね。姑息と言えば姑息ですが、そこはやはり作り手の権利を行使させていただきたいもの。  手元に戻ってきたら、少し画像を追加したいと思っています。


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